インタビュー

文化交流をもっと身近に
「仙台銀行ホール イズミティ21」再開館

明るい印象に生まれ変わったエントランス

これからも長く愛されるためのリニューアル!開館から35年が経過していた「仙台銀行ホール イズミティ21」は、2022年4月1日から2024年3月31日まで休館し改修工事を行いました。ここまで大規模な改修工事は開館以降初めて。リニューアルした施設は、壁や天井、床といった内装の一新に加え、新たな設備も導入され、利用者がより快適に芸術文化交流ができる空間になったようです。そこには、「今後も仙台市民をはじめ多くの人に長く親しまれるように」との思いが込められていました。

大ホールの客席は赤のグラデーションに

イズミティ21スタッフに聞いた
新しくなった「仙台銀行ホール イズミティ21」の変化

大小ホールの更新で、ステージ鑑賞のクオリティがアップしたとお聞きしましたが、どのような変化なのでしょうか?

コンサートや舞台、発表会など、さまざまな催しが行われる大小2つのホールは、これまでの吊り天井から耐震性の高い準構造化天井へと変更され、安全性が向上しました。座席シートは専門家のカラースキームをもとに色を一新。大ホールは重厚感のある赤、小ホールは落ち着きのある青の座席になり、美しいグラデーションを描いています。

さらに、これまでタイルカーペットだった床を硬質系の床材に、樹脂製だった座席の背もたれを木製に替えたことで、残響時間を長く感じられるようになり、演奏等の余韻が豊かになりました。座席数と座席幅はこれまでとは変わりませんが、背もたれの更新によって座席間隔に少しゆとりを感じられるなど、より良い環境が整ったことで、これまで以上に快適にステージ鑑賞が楽しめるようになったと思います。

大ホールの客席から見たステージ
大ホール客席
小ホールの客席は青のグラデーションに
小ホールの客席から見たステージ
小ホール客席
小ホールホワイエ

2階の諸室に関しては、市民の方の使いやすさも増したそうでうね。どのような改修・改善があったのでしょうか?

施設の2階には、会議やサークル活動、ワークショップなどに利用できる会議室、和室、練習室といった部屋がありますが、大半の壁や床などが張替えられました。スタジオも同様に内装がきれいになり、レンタルできる楽器も新品になっています。また、これまで、スタジオ使用料は楽器一式の利用料を含む1時間2,200円でしたが、今回のリニューアルを機に、より幅広く活用してもらえるよう料金を変更しました。施設使用料と楽器のレンタル料を分け、施設のみ利用の場合は、1時間750円に値下げし、備品の楽器も1つからレンタルが可能になりました。

きれいになった2階諸室前の廊下
スタジオの様子
備品の楽器も新しくなったとのこと

安全性や快適性の面でも変わった点はありますか?

今回の改修工事では、ホールと諸室だけでなくこれまでタイル壁だったエントランスホールも生まれ変わりました。地震対策で新たな壁材を使用し、白を基調にしたことで明るい雰囲気の空間になりました。
また、施設設備や目に見えない部分もリニューアルしました。例えば、和式が多かったトイレもすべて洋式に入れ替え、ウォシュレットと自動洗浄を導入し快適性がアップしています。
さらに、省エネ性能を考慮したLED照明への更新や空調システムの一新、館内のWi-Fi環境の整備なども行って、これからも長く活躍できる施設へとリフレッシュしました。

エントランスは明るくも落ち着いた雰囲気の照明に
エントランス内の施設案内もシンプルにわかりやすく
新たな壁材は白を基調にしたシックなデザインに

今後、どのようなイベントが予定されているのでしょうか?

施設では、これからたくさんのリニューアルオープン記念事業を計画しています。中でも5月26日(日)に開催される「イズミティ21まつり」は、大小ホールをはじめ全館を利用して様々な演奏会やワークショップを行います。入場無料でどなたでも楽しめる施設のお披露目を兼ねたイベントです。軽食の販売もあるので、大人も子どもも親子そろって一日中楽しめますよ。
また、同じく記念事業として、6月1日(土)・2日(日)は舞台「ハムレット」、9月6日(金)から開幕の宝塚歌劇月組全国ツアー仙台公演ミュージカル・ロマン「琥珀色の雨にぬれて」レビュー・アニバーサリー「Grande TAKARAZUKA 110!」の公演が予定されています。また、7月7日(日)はコンサートシリーズ「イズミノオト 第9回 シューマン 詩人ノ恋」が開催されます。

生まれ変わった「仙台銀行ホール イズミティ21」で、ぜひ多彩な芸術文化に触れてください。

詳しい情報は「仙台銀行ホール イズミティ21HP」へ
https://izumity21.jp/

掲載:2024年5月24日

取材:2024年5月