インタビュー
深遠なる音の旅
後編|佐藤那美×秩父英里 対談
コロナウィルスが世界中で猛威を振るう中、海外に拠点を考えていた仙台発の二人のミュージシャンも舵を切らざるを得なくなりました。
本来、それぞれの拠点で活動しているはずだった、サウンドアーティストの佐藤那美さんと作曲家・ピアニストの秩父英里さんが仙台で対談。
後編は、二人の曲作り、「音」そのものに対して感じていることなどを話してもらいました。
掲載:2021年3月23日
取材:2020年10月
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Nami Sato / 佐藤那美
1990年生まれ。サウンドアーティスト。宮城県仙台市荒浜にて育つ。活動拠点を仙台に置き、フィールドレコーディング、アナログシンセサイザー、アンビエント、ストリングスなどのサウンドを取り入れた楽曲を制作している。東日本大震災をきっかけに音楽制作を本格的にはじめる。2013年、震災で失われた故郷の再構築を試みたアルバム “ARAHAMA callings” を配信リリース。2015年3月11日から毎年、母校である震災遺構荒浜小学校での「HOPE FOR project」にて會田茂一、恒岡章(Hi-STANDARD)、HUNGER(GAGLE)らとライブセッションを継続している。2018年 “Red Bull Music Academy 2018 Berlin” に日本代表として選出。2019年、ロンドンを拠点とするレーベルTHE AMBIENT ZONEよりEP “OUR MAP HERE” をリリース、BBC等多くの海外メディアに取り上げられる。2021年3月31日、最新フルアルバム “World Sketch Monologue” をリリース予定。
Eri Chichibu / 秩父英里
仙台市出身。作曲家・ピアニスト。仙台二高・東北大学教育学部 卒業。同大学院に進学するも入学当日に休学届けを出し、紆余曲折を経て、2016年9月バークリー音楽大学へ入学。Jazz Composition およびFilm Scoring の2つを主専攻、Video Game Scoring を副専攻し、2019年12月首席で卒業。世界観を大切に作られた楽曲は、絵画にも例えられ、海外で数々の賞を受賞するなど国際的にも評価されている。(2020, 2019 ASCAP Foundation Herb Alpert Young Jazz Composer Award、2020 Owen Prizeなど) 2020年7月には、仙台を小旅行するというコンセプトでジャズアンサンブルと環境音を掛け合わせた新しい形の組曲「Sound Map ←2020→ Sendai」を発表、また、2020年全日本大学女子駅伝中継テーマ曲「Beyond the Moment」(日本テレビ系列)の制作やNFBT 学会への参加など活動の幅を広げている。自身のプロジェクトのほか、ゲーム・映像作品等のメディアやプロゲーマー等個人への楽曲提供も行っており、アートや心理学など他領域とのコラボも注目される気鋭の音楽家。