インタビュー
街角の建物の「いま」を
淡々と写してきて
思うこと
写真家・「仙台コレクション」代表
伊藤トオルさん
2001年にスタートして約20年。目標枚数を1万枚と定め仙台の街角の風景を撮り続けたプロジェクト「仙台コレクション」が、2022年に完遂した。目標を達成したあと、仙台文学館で2023年1月21日から3月21日まで開催された『写真展 仙台コレクション2001~2022 1万枚のメッセージ』は、連日、大勢の市民でにぎわった。このプロジェクトを呼びかけ中心となって活動してきた伊藤トオルさんは、いまこの中から100枚をセレクトした写真集を計画中という。膨大な写真のストックを前に、伊藤さんの中には仙台の街や建物についてどんなイメージが広がっているのだろう。街を歩きシャッターを押し続けた、その思いをうかがった。
掲載:2024年3月1日
取材:2023年12月
- 伊藤トオル いとう・とおる
- 2001年に仙台の街を1万枚の写真で記録するプロジェクト「仙台コレクション」を立ち上げ代表を務める。2022年に目標枚数を達成。「仙台コレクション」は世界約150カ国を巡回する写真展「東北─風土・人・くらし」(主催:国際交流基金)にも参加(2011年~2022年)。コマーシャルスタジオに勤務し、樋口徹氏に師事したのち、1987年からフリーランス。1997年「写真新世紀展」優秀賞(森山大道選)、1998年間特別賞受賞。1999年度宮城県芸術選奨新人賞受賞。2016年度宮城県芸術選奨受賞。これまで写真集4冊、共著3冊刊行。宮城県多賀城市生まれ。