インタビュー
すぐそばにある民俗芸能を楽しむ
仙台市教育委員会生涯学習部 文化財課 文化財主事・沼田 愛
この春、仙台市内で開催された神社やお寺の祭りには、数年ぶりに人が戻ってきた。緑に染まる境内で、人々は久しぶりに披露されるお神楽(かぐら)や田植踊(たうえおどり)に、なつかしいものを見つけたように足を止め、座り込んで見入る。こうした民俗芸能を、仙台市文化財課の職員としてサポートするのが沼田愛さんだ。「仙台の良さはマチとムラが近いこと」と話す沼田さん。私たちが暮らすすぐそばに、江戸時代からの民俗芸能を伝える人々がいる。その楽しみ方をうかがった。
掲載:2023年7月14日
取材:2023年5月
- 沼田 愛 ぬまた・あい
- 仙台市出身。東北学院大学3年次に民俗学のゼミに入り、卒業論文の題材として「秋保の田植踊」を選択したのをきっかけに、大学院を中退するまでの6年間、秋保町内でフィールドワークを行う。2014年、仙台市役所入庁、教育局文化財課職員として市内の民俗芸能の支援を行っている。「仙台げいのうの学校」(2022年度持続可能な未来へ向けた文化芸術の環境形成助成事業[(公財)仙台市市民文化事業団])にも関わり、保存会の枠を超えサポーターを育成する活動にも尽力。